เข้าสู่ระบบ静かな声だった...
怖がらせようとしている声じゃなかった。 それがかえって、俺の胃のあたりを冷たくした。 その女が村に現れたのは、 ある春の終わりのことだったらしい。 祖父の語りを俺なりに整理すると、 こういうことになる。 山を越えた向こうから来た女性は... どこの生まれかは誰も知らなかった。 名前だけは知られていた。 鞠子、といったらしい... 年の頃は二十代の半ばほどで、 だが不思議なことに、何年経っても同じ顔をしているように見えた。 村の古老が「あの女は十年前も今と同じ顔をしとった」と言い... 子供たちは「鞠子さんは歳を取らない」と噂した。 背は高くなかった。小柄だった... だがその小柄な体が醸し出す存在感は、 部屋に入った瞬間に全員の目を引いた。 「どこに目があるかわからんような女やった」 ...と祖父は言った。 今ならわかる。どこを見ていても、視界の端にその女が引っかかってくる。 そういう存在感のことだ。 肌は白くて...白いというより、光を含んだような白さだったと祖父は表現した。 灯りの乏しい時代に、その女が部屋に入ってくると、なんとなく室内が明るくなったように感じる者もいたらしい。 髪は黒く腰まであって、結い上げているときも、解いているときも、どちらも似合った。 目は切れ長で、見られると背筋が伸びるような目だった。 怖いというのとは違くて... ただ、その目に真正面から見つめられると、自分の中の隠しておきたいものを全部見透かされる気がした、と祖父は言った。 「男だけやないぞ」 と祖父は付け加えた。 「女かて、あの目で見られたら、ぞくっとした」 笑顔は向日葵のようだった。 その笑顔を向けられた相手が、 自分が太陽になったような錯覚を覚える笑顔。 特別な存在になったような気がする。 自分だけを見てくれている気がする。 そういう笑顔だったのだろう。 そして艶やかさは百合のようだった。 百合は毒を持つ。 美しいが、食べれば死ぬ。 鞠子の艶やかさはそういう種類のもので、美しいとわかっていながら近づかずにはいられない、そういう引力を持っていた。 「一度見た男はみんな惹かれた...」 と祖父は言った。 それは誇張ではなかった。 鞠子が村に来て最初の一月は、 何も起きなかった。 女は村外れの空き家を借りて、 一人で静かに暮らしていた。 近所付き合いはそれなりにして、愛想もよく、特別に目立つことをするわけでもなかった。 ただ、美しかった。 それだけで十分だった。 最初に鞠子に惹かれたのは、 村の南側に田を持つ三十になる男だった。 妻も子もある男だった。 まじめで働き者で、酒もさほど飲まず、博打もせず、村人から信頼されていた男だった。 その男が、ある日を境に変わった。 仕事の帰りに遠回りをするようになった。 村外れの方向へ、夕暮れになると歩いていくのを何人かが見た。 やがて妻は夫の様子がおかしいことに気づいた。食が細くなった。眠れていないようだった。 ぼんやりと遠くを見ていることが増えた。 妻が問い詰めると、男はやがて白状した。 「鞠子さんのことが頭から離れない」 妻は怒るより先に、ぞっとしたという。 夫の目が、知らない男の目をしていたからだ。 鞠子に惹かれた最初の男の妻は、 賢い女だった。 怒鳴らなかった。 泣かなかった。 ただ一度だけ、鞠子の家の前を通った。 表向きは用事のついでのように装って、 何気ない顔で... 鞠子はちょうど縁先に出ていた。 二人の視線が合った。 鞠子は微笑んだ。 悪意のない、澄んだ笑顔だった。 それがかえって、男の妻の胸に刺さった。 敵意があれば戦えた。 だが鞠子は何も持っていなかった。 罪悪感も、後ろめたさも、勝ち誇りも。 ただ美しく、そこに存在しているだけだった。 男の妻はその夜、初めて一人で泣いた。 そして翌朝から、別の顔をして生きることにした。 そして、細やかな抵抗として噂を流した。 「あの女は素性が知れない」 「どこから来たかわからない」 「年を取らないのはおかしい」 「男を誑かす妖だ」 村の女たちの口は早かった。 噂はすぐに広まった。 鞠子を遠巻きにする者が増えた。 だが男たちは別だった。 噂が広まれば広まるほど、 男たちの鞠子への興味は増した。 禁じられたものほど輝いて見える。 それは人間の本能みたいなもの... これは今も昔も変わらない... 二人目に惹かれたのは、 村の鍛冶屋の息子だった。 二十歳そこそこの、まだ青い男だ。 三人目は、村の寄合で顔役をしてい た五十男... 誰もが鞠子の周囲をぐるぐると回った。 蛾が灯りに引き寄せられるように... 鞠子は誰かを特別に選ぶわけではなかった。 誰にでも同じように微笑んだ。 同じように話した。 同じように、その切れ長の目で見つめた。 ......それが男たちをさらに狂わせた。 嫉妬した女たちは、様々な手を使った。 鞠子の家の前に塩を撒いた者がいた。 神社に願掛けをした者がいた。 鞠子の飲み水に何かを混ぜようとした者がいた。 だが何も効かなかった。 鞠子は病気一つしなかった。 怪我一つしなかった。 ただ静かに、美しく、そこにいた。 やがて女たちの嫉妬は、別の形を取り始めた。 最初に異変が出たのは、噂を広めた男の妻だ。 ある朝、起き上がれなくなった。 体のどこも悪くないのに、 布団から出られない日が続いた。 医者に診せても原因がわからなかった。 やがて食事も取れなくなり、 半年もしないうちに女は床に伏したまま逝った。 村人たちはひそひそと言い合った。 「鞠子さんに呪われた」 だが祖父は、そうは思わなかったという。 「なんで死んだの?」 と俺が聞くと... 祖父は少し間を置いてから答えた。 「嫉妬で死んだんや」帰宅途中に視線を感じる。 さっきの佐伯と言う警察なのだろうが、 今日はもう何も話をする気になれない。 俺は後ろを振り向くことなく真っ直ぐに 自宅へ向かった。 ーーー「霧島、帰宅しました。」 朔夜をつけていた男性がどこかに連絡をしている。 「はい、警察も霧島をマークしているみたいです。 今後はより気をつけていかねばと...」 「はい!はい!申し訳ありません。」 一度電話を切り、また別の所に連絡を入れている。 「あのヘマした二人はどうした?。 そうか...もう口を割らないように餌やりでも しておけ。」 「もうヘマするんじゃねぇぞ!!!」 受話器に怒号を浴びせ電話を切った。 「ったく...あのお方は、無茶が過ぎるぜ。」 男性は、朔夜の部屋が電気が消えるのを確認して 夜の闇へと消えていった。 ーーーその日朔夜は祖父の夢を見ていた。 「なんで死んだの?」 と俺が聞くと... 祖父は少し間を置いてから答えた。 「嫉妬で死んだんや」 「嫉妬で人が死ぬの?」 「死ぬ」 祖父は断言した。 「嫉妬は毒や。自分の中で育てすぎたら、自分を殺す」 ......はっ! 目を覚ますと自宅のいつもの天井が見える。 ドンドンッ!ドンドンッ! 「またか...」 扉を開けると瑞稀がいつものように朝食セットを 片手に笑顔で立っている。 「朔夜さん!おはようございます。今日も元気な1日を......」 俺は、瑞稀の言葉を遮るように扉を閉めようとする。 扉を掴んで焦る瑞稀。 「待ってください!どうしたんですの!? 朔夜さん、よく見てみたら元気もなさそうですし」 「ごめん!今日は帰ってくれ。付き合う気になれないんだ。」 と改めて、扉を閉めようとすると... 「勤務先のバーテンダーさんのお話かしら?...」 瑞稀が1トーン声を落として呟く。 「なっ!...なんで、それを!」 「だから心配になって顔を出しに来たんですの。 下に警察の方も見張っております」 「入れてくださらない?」 俺は、扉を開けて瑞稀を部屋に招き入れた。 「...でどういうことだよ??なんで瑞稀が知っている??」 瑞稀に質問をすると何食わぬ顔で、いつものように朝食を準備していた。 「まぁ、ひとまずご準備してください。」 「それからお話しますから..
店長はしばらくスマートフォンを見つめたまま動かない。「……店長?」ゆっくりと顔を上げた店長の表情は、さっきまでとは違っていた。「朔夜……。」低く震える声が、静かな店内に落ちる。「紗英が……見つかった。」「でも...」「でも...?」「死体で見つかったんだって...」店長が青ざめた顔で明らかにショックを受けた顔をしている。「え?......そんな......冗談きついですよ。」戸惑う俺に店長は、喝を入れるような声で言う「こんな冗談言えるはずないだろ!!俺は、警察に向かうから店番頼めるか?」「はい!!」店長は、すぐに店を出た。(「死体で見つかったんだって...」)先ほどの店長の声が響く...。紗英さんがどうして?死体ってどういうことだ?...(「その時も、まだ彼女がいなかったら――私をもらってくれる?」)「クソッ!どうして紗英さんが...」考えれば考えるほど、訳がわからない。誰かに恨まれるような人じゃないし、重い病気なんて話も聞いたことない...じゃあ、どうして...色々な感情が複雑に胸を苦しめる中、俺は店長の帰りを待った。ネガティブな感情は押し殺し、俺が出来る一生懸命な接客を心掛けながら...(「カウンターに立つ時はね、もっと笑顔。」)(「せっかくそんなにかっこいい顔してるのに、真顔だともったいない。」)(「そうそう!」)カウンターに立ちながら、紗英の影を浮かぶ。「笑顔にならなきゃ...」俺は唇を噛みながら、紗英に言われた笑顔を守った。紗英さんに言われた笑顔だけは今夜だけでも守っていたかった。ーーー午前1時過ぎ。閉店前になり、お客様も退店した頃...アパートに訪れていた佐伯が店の扉を開いた。「すいません、そろそろラストオーダーでっ...あなたは、佐伯さん?」「いきなりですいません。黒田から連絡ありませんでしたか?霧島さんの護衛に着くようにと指示がありまして」一礼をしながら、入店してくる佐伯に食い気味に俺は言葉を返す。「理由も話さずに護衛だなんて...意味がわかりません。閉店作業もありますのでお引き取り願えますか?」紗英さんのこともあり、疑心暗鬼になっていた俺は佐伯を睨みつけてしまう。「まぁ、そんな...でもおっしゃる通りですね。私たちは外で待機してますので、色
「――え?」 聞き間違いかと思った。 「行方が、分からない……?」 「はい。ご家族から捜索願が出ています。」 頭の中で、何かがぐらりと揺れた。 「そんな……。」 「最後に、紗英さんに会ったのはいつですか?」 佐伯が、優しい声で尋ねてくる。 その柔らかさが、逆に不気味に感じられた。 「……四日前です。」 「四日前、というと?」 「お店の営業が終わったあとです。ふたりで、軽く飲みに行きました。」 「なるほど。その後は?」 「店を出て、それぞれ帰りました。それ以来、会ってません。」 「連絡は?」 「してません……。次のシフトで会うと思っていたので。」 「シフトの日は?」 「三日前です。」 「その日、紗英さんは?」 「来ませんでした。連絡もなくて……店長も心配してました。」 「なるほど。」 黒田は、手元のノートに何かを書き込んだ。 その仕草の一つひとつが、やけに重く感じられる。 「朔夜さん。」 「はい。」 「紗英さんとは、恋愛関係にありましたか?」 直球すぎる質問に、思わず言葉が詰まった。 「――いえ、違います。ただの、バイト先の先輩後輩です。」 「そうですか。」 黒田が、俺の顔をじっと見つめる。 その視線に、思わず目を逸らしそうになった。 「ただ紗英さんのスマートフォンが、自宅近くの路上で発見されています。」 「――え。」 「本人の姿はありませんでした。」 その一言で、俺の思考が完全に止まった。 スマホだけが、路上に。 紗英本人は、いない。 「そんな……。」 声が、震える。 「じゃあ、紗英さんは……。」 「まだ分かりません。」 黒田が、遮るように言った。 「だからこそ、事件性がある可能性も含めて、あらゆる方向から調べる必要がありまして。」 事件性――。 その言葉の重さに、背筋が冷たくなった。 「朔夜さん。率直に伺いますが、あなたと紗英さんの間に、何かトラブルはありませんでしたか?」 「トラブル……。ないです、そんなの。」 「金銭的なこと、恋愛的なこと、どんな些細なことでも構いません。」 「本当に、何もないです。」 声が、少し大きくなってしまった。 自分でも驚くほど、動揺していた。 「……失礼、責めているわけではありません。」 黒田が、少しだけ口調を和らげる。 「念の
タクシーを降りた紗英は、夜明け前の住宅街をひとり歩いていた。火照った頬に、冷たい風が心地よい。「朔夜になんて事言ったんだろ……。」口元を押さえ、思わず笑ってしまう。「我ながら、めちゃくちゃ恥ずかしいよ。」もらってくれる、なんて。酔った勢いとはいえ、よく言えたものだと自分でも呆れる。でも――と、紗英は思う。嫌そうな顔はしていなかった。あの戸惑った表情を思い出すと、また頬が緩んだ。「ま、いっか。」「なんてね、で済ませとこう。」自宅マンションまでは、あと少し。街灯の少ない裏路地に入ると、辺りは急に静かになった。自分の足音だけが、アスファルトに響く。その時だった。背後から、エンジン音が近づいてきた。タイヤが軋む音とともに、黒いバンが紗英のすぐ後ろで急停車する。「え……?」振り返る間もなかった。スライドドアが勢いよく開き、中から黒い覆面を被った男が二人、飛び出してくる。「な――」声を上げる暇もなく、太い腕が紗英の体を捕まえた。「ちょっ!何っ――」口を大きな手で塞がれる。革の匂いと、汗の匂いが鼻をつく。「キャァ……ンンッ!」くぐもった悲鳴だけが、誰にも届かないまま夜に消えていく。必死に抵抗するが、女の力ではどうにもならなかった。体が宙に浮き、そのままバンの中へ引きずり込まれる。スライドドアが、乱暴に閉められた。「……っ、ンーッ!」薄暗い車内。紗英の視界に映るのは、覆面の奥の、感情の読めない目だけだった。エンジン音が唸りを上げ、バンは静かな住宅街を走り去っていく。紗英のスマートフォンだけが、アスファルトの上に落ちたまま、通知の光を点滅させていた。――それに気づく者は、まだ誰もいなかった。気づけば、倉庫のような場所に連れ込まれ、紗英は柱に括りつけられていた。何が起こったのか、理解できない。怖い。苦しい。視界を奪われたまま、闇の中で音だけを頼りに状況を探る。そんな中、男たちの声が聞こえてきた。「……あの人に言われてるんだ。さっさと片付けるぞ。」「はい!わかりました。」片付ける――。その言葉の意味を、紗英は必死に考えていた。「……っ、ンー!ンーッ!」猿轡越しにくぐもった声を上げても、誰も反応しない。冷たいコンクリートの床。かび臭い空気。かすかに聞こえる、換気扇のような機械音。ここがど
第3章 日常瑞稀との時間を終えた俺は、安堵から気づけば意識が飛ぶように眠っていた。目が覚め、軽くシャワーを浴びて大学のレポートを机に広げ、期限の近い課題を黙々と進めた。気付けば時計は午後六時半。「……そろそろ行くか。」制服に着替え、いつものBARへ向かった。店の扉を開けると、ウイスキーと木の香りが迎えてくれる。「おはようございます!」「おはよう、朔夜!」カウンターの奥から明るい声が返ってきた。「今夜もよろしくね。」彼女の名前は神代紗英(かみしろ・さえ)。俺の一つ年下だが、この店の看板バーテンダーだ。接客もカクテルも一流。将来は自分のBARを開くことを夢見ていて、店長からの信頼も厚い。俺も密かに尊敬している先輩だった。「今日は少し混みそうだから、グラス多めに出しておこうか。」「了解です。」「あと、氷も追加お願い!」「はい!」営業前の店内は慌ただしい。グラスを磨き、氷を補充し、酒瓶を並べる。そんな準備の時間も、いつの間にか好きになっていた。開店時間になると、店内にはジャズが流れ始める。俺がカウンターへ入ると、紗英が横目でクスッと笑った。「朔夜。」「はい?」「カウンターに立つ時はね、もっと笑顔。」「え?」「せっかくそんなにかっこいい顔してるのに、真顔だともったいない。」「いや……そんなこと言われても。」「ほら、少し口角上げて。」言われるまま笑ってみる。「そうそう!」紗英は満足そうに頷いた。「その方が絶対いい。」「ありがとうございます……。」「こうやって素直に直せるところ。私は結構好きだよ。」「褒められてるんですか?」「もちろん。」そう言って笑う紗英につられて、俺も思わず笑ってしまう。「よし!今日も楽しんでいこう!」「はい!」その一言だけで、不思議とやる気が湧いてくる。営業が始まると、店内は次第に賑わいを見せた。紗英はお客様一人ひとりの好みを覚えていて、「今日はいつものハイボール?」「今日は甘めにしましょうか?」そんな何気ない一言だけで、お客様の表情が柔らかくなる。俺もドリンクを運びながら、その接客を必死に真似していた。長かった営業も終わり、時計は午前2時を回っていた。「お疲れさま!」「お疲れさまでした。」店内を片付けながら、グラスを洗っていると、紗英が隣へ
......昨日...... ... 「ふふっ...うちの顔に、何かついてはります?...」... 「昨日?...昨日は...」 昨日はバイト帰りの途中に寄り道をして、 鞠子と会ってた。 「助けて...朔夜...」 この時、素直に言えてたら... 「一瞬でも、朔夜の女になれたんは嬉しかったよ...」 いや、言えるはずがない。 俺は咄嗟に、嘘をつかずに事実を隠した。 「昨日は、バイト帰りに繁華街を散歩しながら 帰ったよ。」 瑞稀はこちらを真顔で目を見開きながら 詰め寄ってくる... 「本当に!!?本当に何もなかったのですか!?」 「あぁ...普通に散歩して帰ったよ...」 このテンションの時の瑞稀はやばい... どうにかやり過ごさないと... 「あぁ...本当だよ。嘘はついていない」 瑞稀は数秒間、重なるぐらいの距離で俺を覗く。 「嘘...ですよね?フフッ...朔夜さん、今回は詰めが 甘いみたいですよ。」 !?!?...見られていたのか!?... でも、何も悪気は... 「ほっぺた、誰かに殴られたんでしょ? 腫れてますわよ。ほら、手当しますわ。」 「あぁ、ごめん。 瑞稀に心配かけたくなかったからさ」 ため息をつきながら、 「救急箱とってください...」と待つ瑞稀に 焦りを隠しながら、俺は手当をしてもらう。 以前、瑞稀は親との家庭環境のもつれから 精神的な発作を起こして両親を殺めようとした。 両親が世間に知らせてはいけないと、 表だった公表はされていないが... こうやって、瑞稀が自由気ままにできるのは ある意味両親にさえ恐れられている。 「まぁ、よかったですわ...」 ため息混じりに言葉を切り出す瑞稀... 「何がよかった?」と返すと、 「もし、女の子と会っていることを 隠しているのなら... 私......どうなるかわからなかったから...」 ははっ...とリアクションをした俺は そのまま手当を受けた。 そこに、瑞稀の携帯から着信がなる。 「失礼、少しお外で話してくるわ...」 携帯を持ち、外に出る。 俺は深いため息をついた。 危なかった... 今は、鞠子と出会ったことや 祖父の話はするべきじゃない。 鞠子が本当に呪いの類であっても、瑞稀は その相手を消滅させ